はじめまして!
エスプレッソ・バン! 筆者の ガァガ と申します。
当サイトでは、エスプレッソのおいしさ・楽しさをひとりでも多くの方に知っていただけるよう、様々な記事を通して活動して参ります。
でも、そもそも『エスプレッソ』とはなんなのか?
普通のコーヒーとなにが違うのか?
記念すべき最初の記事として、エスプレッソとコーヒーの違いを掘り下げていきたいと思います。
エスプレッソとコーヒーの違い
まず、先に結論から申し上げますと、エスプレッソとコーヒーの大きな違いは3つの要素があります。
- 量
- 味
- 抽出方法
それぞれの要素について、具体的になにが違うのか?を解説します。
そもそもエスプレッソとは? コーヒーとは?
当サイトをご覧いただいているということは、すでにコーヒーに興味がある方、始められている方もいらっしゃるかと思います。
ですが、一発目の記事ということもありますので、改めてエスプレッソとは?コーヒーとは?を、当サイトでの定義も含めて解説します。
コーヒーとは?
まず、『コーヒー』という単語の意味について。
辞書にはこのように書かれています。
コーヒーノキの種子を煎 (い) って粉にしたもの。また、それを熱湯で漉 (こ) したり煮出したりした褐色の飲み物。産地によって苦味・酸味・香りが異なる。
デジタル大辞泉(小学館)
難しく書かれていますが、定義としてはコーヒー豆を原料にした飲み物、ということですね!
ここで、コーヒーというジャンルの飲み物として私が思い付くものをザッと挙げてみます(細かい定義抜きでざっくりと)。
キリがないのでこの辺にしておきますが、我々の生活の中にはコーヒーがこんなにも身近に溢れていることがわかりますね!
ですが、その中でも日本人にとって、そして皆様にとっても、最も親しみが深いコーヒーはハンドドリップコーヒーではないでしょうか。
当サイトにおきましても、但し書きがある場合を除き、コーヒー=ハンドドリップコーヒーとしてお話ししていきたいと思います。
ハンドドリップコーヒーとは?
ハンドドリップ――恐らく日本で最も馴染み深く、目にすることが最も多い抽出方法の一つではないでしょうか。
コーヒーもエスプレッソも、辞書の通り、コーヒー豆を原料にした飲み物であることは共有です。
では、ハンドドリップとはどういった抽出方法なのでしょうか?
- ドリッパーにペーパーやネルなどのフィルターをセットする
- コーヒーを粉状に挽き、ドリッパーに投入する
- サーバーやカップなど抽出液を貯められる容器の上にドリッパーを置く
- 沸騰しない程度の熱湯をドリッパーの上からゆっくりと注ぎ、コーヒー豆の粉からコーヒーの成分を抽出する
ここではハンドドリップについての詳細は掘り下げませんが、ザックリまとめると↓
- 地球の自然気圧(1気圧)でゆっくりと
- マグカップ1杯分ほどの量を抽出する
ということになります。
エスプレッソとは?
エスプレッソ――聞いたことはあるけどよくわからない、という方は多いのではないでしょうか。
もちろん、コーヒー豆を原料とした飲み物であることは共通です。
しかしながら、日本にあまり馴染みがない理由のひとつとして、エスプレッソは遠い遠いイタリア発祥のコーヒーだからというのがあります。
では、エスプレッソの抽出方法はハンドドリップとどのように違うのでしょうか?
- コーヒー豆を細かく粉末状に挽く
- 挽いた粉をバスケットフィルターに投入し、タンパーで強く押し固める
- バスケットフィルターを嵌めたポルタフィルターをエスプレッソマシンにセットする
- 非常に高い圧力で熱湯を注ぎ、コーヒーの成分を少量・高濃度で抽出する
電動タイプや手動タイプなどで異なる面もあるので掘り下げませんが、ザックリまとめると↓
- 非常に高い圧力(9気圧前後)で
- 濃縮された30ml前後の少量を抽出
ということになります。
エスプレッソとコーヒーの違い3要素を比較
ザックリとした解説になってしまいましたが、エスプレッソとコーヒーについてご理解いただけたかと思います。
では、いよいよ本題の、それぞれの3つの違いについて、ひとつずつ比較しながら解説していきたいと思います!
① 量
まずは、抽出されるコーヒーの量について解説します。
そもそもの前提として、エスプレッソもコーヒーも決まった抽出量の定義というものは存在しません。
そのため、書籍やインターネットなどで広く伝わっている一般的な抽出量で比較します。
私はもっと多いよ!少ないよ!という方もいらっしゃると思います。
正解はありません! ぜひぜひお好きな量、お好みのレシピを楽しんでみてください。
さて、パッと見ただけでも抽出量にこれだけの差があることがわかりました。
もちろん、使用するコーヒー豆の量なども異なる場合が多いので一概に比較できるものではありません。
同じコーヒー豆の飲み物なのに、どうしてこれほどまで量の差があるのか?
それは、エスプレッソではコーヒー豆の成分を非常に高い気圧で抽出するからです。
じつに9倍もの圧力がコーヒー豆にかかることにより、極めて少ない湯量にコーヒーの成分をたっぷり抽出することが可能になっています。
② 味
続いて、エスプレッソとコーヒーの味の違いについて解説します。
味覚は人それぞれ異なるため、量と同様、味に関する定義もそれぞれに存在しません。
しかし、それぞれのコーヒーを飲んだことがある方や、先述の量の解説からイメージされた方も多いと思いますが、ハンドドリップはエスプレッソに比べて非常に濃厚です。
抽出量がハンドドリップの1/5~1/6なので、単純に計算すると5~6倍の濃度に。
そのため、フルーティなコーヒー豆はより酸味が強くなり、ビターなコーヒー豆はより苦味が強くなります。
そして、エスプレッソとハンドドリップを比較した際、最も異なる点があります。
それは、エスプレッソには砂糖を入れるのがスタンダードだということです。
もちろん、ハンドドリップでも砂糖やミルクを入れて楽しんでいる方もたくさんいらっしゃると思いますが、何も入れずにブラックで飲むのが“通”というイメージが日本では多い気がします。
非常に濃厚なエスプレッソは、イタリアの伝統的なタイプでは苦味の強いものが好まれ、そのまま飲むとすごく苦味が強く、よほど好きな方でないと少量でも飲み切るのは難しい。
エスプレッソを初めて飲んだ際の感想として、よくこんな声を耳にしませんか?
ボロクソですね(笑)
本場イタリアのように砂糖をたっぷり入れて飲むと、まるでチョコレートを飲んでいるような、飲むデザートのようなおいしさなのですが、ブラックコーヒーの慣習そのままにエスプレッソに挑戦し、苦手意識を持たれてしまうケースが残念ながら非常に多いと感じています。
エスプレッソのおいしさを知っていただけるよう、素晴らしい出会いになっていただけるよう、エスプレッソの普及活動に励んでいきたいと思っています!
③ 抽出方法
いよいよ最後! 抽出方法の違いについて解説します。
と言っても、これまでの量と味の項目でも抽出方法の違いについてすでにある程度お話ししましたので、もう少し詳細を加えてお伝えしていきます。
繰り返しになりますが、ハンドドリップとエスプレッソの大きな違いは気圧の差です。
この気圧の違いによって、エスプレッソでは少量・高濃度になることはすでにお話ししました。
そこからさらに踏み込んで、コーヒー成分の抽出がどう変わってくるのか?
コーヒーの抽出とはコーヒー豆の成分をどのようにお湯に移すかの作業、つまり、成分の移り方がどう違うのかということになります。
厳密には、どちらの抽出でも脂質がお湯に移るわけではなく、お湯と一緒に流れ出てくるイメージです(脂溶性のため)。
ハンドドリップの場合はそもそも溶け出る脂質の量が少なく、さらにペーパーフィルターの場合は紙に吸着され、抽出液にはほとんど移行していません。
エスプレッソの場合――すでにお気付きの方もいらっしゃると思いますが、抽出時の高い気圧により脂質が“乳化”し、お湯とともに流れ出てくるのです。
乳化とは?
互いに混ざり合わない液体の一方を微粒子にして他方に分散させること。撹伴(かくはん)などの方法を用い、保存するためにふつう乳化剤を加える。
デジタル大辞泉(小学館)
わかりやすく言うと、本来は混ざり合わない水と油が高気圧により混ざり合った状態になるということです。
じゃあ乳化したことでどう変わってくるのか? 脂質が多く溶け出すメリットは? また別の記事で解説できればと思います。
ドリップやサイフォン、エアロプレスなどでは再現できない、エスプレッソの高気圧抽出ならではの現象と覚えておいてください。
終わりに
エスプレッソのおいしさ、楽しさを知っていただくために、まずは慣れ親しまれているドリップコーヒーとの違いについて解説させていただきました。
まだまだお伝えしたいことはたくさんありますので、また改めて記事にまとめたいと思いますので、ぜひブックマークやRSSフィードの登録をして、楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。
まだエスプレッソを飲んだことがなく、この記事を読んで少しでも興味を持っていただけたら、ぜひエスプレッソを提供されているカフェで飲んでみてください。
もちろん、砂糖をたっぷり入れて。
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